自作 の デサルフェーター で車の バッテリーが復活するのか?

 EDN Japanに 「 劣化した車のバッテリーを復活させる方法 」 という記事があった。

https://ednjapan.com/edn/articles/1908/06/news004.html

デサルフェーション 回路で 劣化した バッテリーを復活できるとのことだった。

私は3年毎に車のバッテリーを交換している。長持ちするなら節約になってありがたい。

 

バッテリーが劣化する原因はわかっているようでwikiに出ている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/鉛蓄電池

劣化の原因である サルフレーション (白色硫酸鉛化)を除去するのが デサルフェータらしい。

 

デサルフェータの原点は2000年7月のこの記事らしい。

http://alton-moore.net/graphics/desulfator.pdf

バッテリーでパルス発生回路を動作させ、発生したパルス電圧を同じバッテリーに印加している。

この方式は消費電流が数十mA。充電しないと一か月以内にバッテリーが空になりそう。

完成品やキットで販売している多くはこのタイプと思われる。

名前は パルス発生器 や バッテリーパルサー やらいろいろ。

 

ネットで探してみると消費電流が少なくバッテリーに付けっぱなしにできるお手軽な物があった。

宗平技研様が出しているデサルフェータでホームページに動作説明があった。

消費電流は約3mA。電解コンデンサは未使用。超小型。取り付け簡単。1200個の販売実績。どれも素晴らしい。

しかし、WEB直販ページが無くなっていた。とても残念。再販して欲しい。

 

さらにネットで調べたら宗平技研様の特許を実験したホームページがあった。(gooおっさんの気まぐれ日記)

いろいろ実験された内容がとても参考になった。

 

特許の回路に興味があったので 自作してみた。

特許の回路がこれ。

 

特許の内容と実験された内容を参考に LTspiceでシミュレーション。

ブレッドボードで実験し定数を調整した。

電源はバッテリーの代わりに直流安定化電源を使用。

 

回路図 と シミュレーション の バッテリー の 電流波形。

 

実際の電流波形。宗平技研様と似たような電流波形だった。

 

実験中のブレッドボードの様子。

 

トランジスタは手持ちの2SA1015-Yと2SC1815-Yを使用。

ショットキーダイオードは手持ちのD1NS4を使用。LTspiceは似たものを使用。

インダクタはAliexpressで0810タイプの10mHを20個160円で入手。

抵抗器は39kΩ~56kΩあたりが振幅と消費電流のバランスの良さそうだった。今回は47kΩにしてみた。

 

シミュレーションと実際の実験で少し違った。

シミュレーションは発振周波数が13kHz、振幅が+45mApeak、-46mApeak。

実験は発振周波数が18kHz、振幅が+35mApeak、-36mApeak。消費電流は2.5mAだった。

 

トランジスタのランクが違うだけで発振周波数、振幅、消費電流がかなり変わった。

YランクからGRランクに変えたら 振幅が約±50mApeak、消費電流は4mAだった。

さらに抵抗値を47kΩから68kΩにするとYランクと同じような動作になった。

 

車で実験用に蛇の目基板の切れ端に組んでみた。

基板の大きさは 3cm×1cm。(蛇の目基板は2.54mmピッチ)

 

おもて

 

うら

 

消費電流

 

使用したインダクタは磁気シールドしていないので鉄や磁石が近づくと発振周波数が変わった。

この現象を利用するとデサルフェータの簡易動作確認ができる。

インダクタとLEDを接続した物を用意。インダクタどうしが近づくとLEDが点灯する。

 

LEDとインダクタをはんだづけ

 

デサルフェータのインダクタの上に乗せる。(電源オフ)

 

電源オンするとLEDが点灯する。

 

バッテリーの状態を事前に知らないとデサルフェータの効果がわからない。

バッテリーの状態はCCA値(Cold Cranking Ampere)で調べられるそうだ。

Aliexpressで2000円の測定器を注文。現在到着待ち。

届いたらCCAを測定しデサルフェータを車に取り付けて実験してみる。

 

たぶん、続く。

 

この内容は電子工作で危険が伴います。試行は自己責任です。私は責任を負いません。

宗平技研様の特許を使用しています。個人的家庭的な使用以外は特許法に抵触します。